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「闘病」
小説

神になった自分-14

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トイレを済ませYさんを、席に座らせると、武は小走りに台所に戻り、先ほど中断した調理を再開した。武は、右手で、包丁を持ち直しながら、チラッとYさんの方を見た。というのも、Yさんは折角席に座らせても、また再び席を立つ事がちょくちょくあったからだ。案の定、Yさんは立ち上がろうと両腕をテーブルについて腰を浮かせていた。武は、以前Yさんになぜ席を立つのか一度訊ねた事があったが、その時のYさんの答えが「おしっこに行きたい。」だった。つまり、本人は、今しがたトイレに行った記憶を、もう既に失くしていたのだ。さすがに、このことは武にはショックだった。どんなに、ご利用者の様子に注意して対応していても、これでは終わりがない。介護の見守りは、ある意味では、自分自身の気持ちとの我慢比べみたいなところがあったが、エンドレステープみたいな終わりのない作業ほどつらいものはなかった。「これは、自分が試されているんだ。」と何度となく、自分に言い聞かせても、段々と我慢できない怒りが湧いてきて、抑えきれなくなる自分を認めるのは、武だけではなかった。武は、何人もの職場の同僚が、武と同じような気持ちになるという話をよく耳にしていた。
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